◇【企業紹介】元気な企業・・・・[NPO法人 福島おらが街ふるさと創り研究会 田村地区]

元気な企業   NPO法人福島おらが街ふるさと創り研究会 理事長 蒲生 康博さん

<同友ふくしま 2013年1月号に掲載>

エネルギーの地産地消をめざし、できることを一歩ずつ…
'''太陽光・バイオマスなどを広げて、田村をクリーンエネルギー地域へ!'''
 田村地区設立の時に地区会長を務め、地域の多方面で活躍している蒲生康博さん。今回は、原発事故を受けた福島県、しかも原発30キロ圏にも接する田村地区の今後を見据え、クリーンなエネルギーを地域で産み出すことを描き、少しずつ動き出そうとしている様子を伺いました。

田村地域でメガソーラー発電を!
 現在、田村地域内で約1haの太陽光発電プラントの計画を進めています。メガソーラーというのは出力が1メガワット(1000キロワット)以上のものを言うので、ここの設備はメガソーラーではないのですが、出力は650キロワットです。メガまで行くと敷地面積は1・5ha位必要になってきます。
 現在考えているのは、金融機関を巻き込んでの市民ファンドでメガソーラーを開発し、売電による市民への利益還元、そして将来的には電力の地産地消と、余剰電力の販売による地域活性化を考えています。まず最初の売電による利率を考えると、定期預金より運用益が上がると思います。
 太陽光発電はクリーンエネルギーの中でも年間日照時間の数字が出ていて、それが実際の結果とほとんど違わないので、計画が立てやすいんです。電力の販売計画予定表を作りましたが、ノウハウを蓄積していけば、民間の個人住宅の屋根を借りたビジネスに発展させる事も可能だと思います。

行政と一緒に地域の未来を考え、行動したいが…
 太陽光発電には南向きで急な斜面ではなく約30度のなだらかな勾配がある場所が望ましいのです。現在、田村地域内に有望な場所があるのですが、そこは牧草地で原発事故後、牛がいなくなってしまった場所です。そのままにしておくよりは太陽光発電設備を設置するのが良いのでは、と思ったのですが、農業振興地域であるために話がなかなか進みません。
 こういった事業は法律や規則などの縛りもあるため、事業者だけでなく市町村の協力も必要だと思います。「新しい事業を本気でこの地域に広げていこう」という局面なのですが、そうしたことに取り組むという姿勢…手続きのスピード感や許認可の判断においては、行政の体質・考え方が震災以前とあまり変わっていない気がして残念です。

今ある地域の資源を活用して
 設備を作るにはまず資金が必要ですし、発電パネルなどの資材、人材も必要になります。それに、現在では人材の確保も結構難しくなってきていますね。
 太陽光発電による電力買い取り価格は20年後には下がりますが、それまでに初期投資費用を回収し、さらに利益を上げていく、そうすれば電力の買い取り価格が下がっても、初期投資費用を回収済みなので問題にはならないと思います。地元に投資しながらリターンもあり環境にも良い事業ですから、魅力があると思います。
 私が視察に行ったオーストリアのギュッシング地域では、バイオマス発電、太陽熱温水器の利用などで約4、000人の町がエネルギーの自給自足を実現し、更により広い地域に広げる計画を進めていました。そこには研究する事業者が約50社来ていて、それが地域の雇用にも繋がっていました。
 このオーストリアの小さな町でエネルギーの自給自足がこの田村地域でも充分に自給自足は可能だと思いました。そして、エネルギープラントの設備投資を地元で行い、地元にその利益を還元する事によって地域興しが出来るのではないかと思うのです。

 蒲生さんの話を伺っていて、何だか希望がわいてきました。私たち地域のみんなが自分のこととして未来の地域像を描き、一歩ずつ行動していかなければ、と思わされた取材でした。

(レポート/(株)イシフクフタバ 望月隆司)

会社概要
NPO法人 福島おらが街ふるさと創り研究会
所在地:郡山市笹川3丁目112番地3
TEL:024-946-6001  FAX:024-946-5312
事業内容:公共施設等の計画的管理の提案


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